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title: 「丸投げ」が査定に載らない情シス課長、シャドーITの線引き
date: 2026-08-11
description: NTTデータビジネスブレインズの調査で、情シス部門が把握しきれないシャドーITがあると答えた割合は67.5%。事業部門が導入したツールの尻拭いは、やっても査定に載らず事故が起きれば責任だけ問われる「非対称な地雷」だ。管理責任の書面化と線引き、応じない部門への逃げの一手を示す。
categories: [期待値コントロール]
tags: [課長, 役員説明, 査定]
source: https://ai.work.naenote.net/posts/itsys-kacho-shadow-it-boundary/
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月曜の朝、経理部から内線が鳴る。「先月からこっそり使っている請求書クラウドのパスワードが切れた。情シスで何とかして」。

導入の申請も相談も、一度も受けていない。それでも「システムのことだから」と受話器の向こうで押し付けられる。

私が話を聞いてきた情シス課長たちは口を揃えて言う。「勝手に入れられて、壊れたときだけ呼ばれる」と。

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flowchart TD
    A[事業部門が独自導入] --> B[課長に尻拭い集中]
    B --> C[加点なし責任だけ]
    C --> D[線引きを書面化]
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## 情シス部門が把握できないSaaSは67.5%

NTTデータビジネスブレインズの調査によれば、情シス部門が把握・管理しきれていないシャドーITがあると回答した割合は67.5%に上る（出典: [ITmedia](https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2608/11/news012.html)）。

3社に2社近くが、自分の目の届かない場所でツールが動いていることを認めている計算だ。

事業部門が良かれと思って契約したSaaSは、普段は情シスの視界に入らない。トラブルが起きた瞬間だけ、受け皿として情シスに流れ込んでくる。

## 「非対称な地雷」という構造

この流れ込み方には名前をつけたほうがいい。私はこれを「非対称な地雷」と呼んでいる。

尻拭いをやり切っても、査定には載らない。事故が起きたときだけ、責任があなたひとりに向く。

やっても加点されず、やらなければ罰点だけがつく。得点構造が最初から傾いている。

事業部門にとってシャドーITは「便利だから入れた」で終わる話だ。だがあなたにとっては、説明義務とインシデント対応が丸ごと乗る話になる。情シス課長は元々AI活用率でも人事部門より見劣りする構造を抱えている（[人事・マーケにAI活用で抜かれた情シス部門が、次に握るべき武器](/posts/ai-act-itsys-kacho/)）。その上にシャドーITの後始末まで積み上がる。

## 線引きを先に書面化する

全てのシャドーITを自分の責任で追いかけるのをやめる。最初にやるのは「導入した部門が管理責任を持つ」という原則を文書にすることだ。

短い方針書1枚で足りる。

```
【シャドーIT対応方針】
1. SaaS・ツールを導入した部門が、
   アカウント管理・利用者教育の責任を持つ。
2. 情シスが直接対応するのは、
   個人情報を扱う／外部公開設定がある等、
   重大セキュリティリスクに該当する場合のみ。
3. 上記に該当しない障害・トラブルは、
   導入部門が一次対応する。
```

これを部門長会議か情シスの掲示板に置く。口頭の合意ではなく、後から指せる文書にしておくことが要になる。

そのうえで、あなたが直接引き受けるのは重大セキュリティリスクに該当する案件だけに絞る。個人情報を扱っているか、外部からアクセス可能な設定になっているか、多要素認証が入っていないか。この3つのどれかに当てはまれば、あなたの持ち場だ。当てはまらなければ、導入部門に一次対応を戻す。

この絞り込みは、断ること自体に燃料を使う課長にとって特に効く（[「断る」にも燃料がいる](/posts/kotowaru-nenryou-zero-sekkei/)）。判定基準を先に決めておけば、依頼が来るたびに悩む必要がなくなる。

## 事業部門が応じないときの逃げの一手

方針書を出しても、事業部門が「情シスの仕事でしょう」と押し戻してくることはある。そこで消耗する必要はない。

対応を拒んだ案件は、あなたが個人で抱え込まず「未対応リスク一覧」として記録する。ツール名・導入部門・想定リスク・対応状況の4列で十分だ。

役員説明の場でこの一覧をそのまま出す。「未対応」と明記された行が並ぶ資料は、あなたへの評価ではなく事業部門への説明責任を突きつける道具になる（[役員説明の手戻りを30秒で止める「論点宣言文」の組み立て方](/posts/yakuin-temodoeri-zero/)にも通じる考え方だ）。

自分の判断でリスクを飲み込むのをやめ、記録として持ち出す。それだけで、事故が起きたときの責任の所在は分散する。深夜に個人チャットへ機密を打ち込んで凌ぐ課長の構造（[課長が社内禁止AIに機密を打ち込む理由は「詰んでいるから」だ](/posts/shadow-ai-kacho-tsumandeiru/)）と同じで、抱え込みを続ける限り出口は来ない。

## 締め：尻拭いは分業であって美徳ではない

シャドーITの後始末は、引き受け続けても査定には載らない。線引きを先に書面化した課長だけが、事故の責任からも降りられる。

{{< ai-disclaimer >}}


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### AI Agent Context & Resources
- **Author**: NAE
- **Source**: https://ai.work.naenote.net/posts/itsys-kacho-shadow-it-boundary/
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