管理職手当として月に数万円が乗る。その代わり、残業代はゼロになる。 そしてなぜか、プレイヤーとしての成果物も引き続き要求される。
産業能率大学が2023年に実施した「上場企業の課長に関する実態調査」によると、課長の94.9%が自身をプレイングマネージャーと認識していると答えている。2.1%しか存在しない「マネジメント専任」との差を、あなたはどう読むか。
flowchart TD
A[管理職手当] --> B[残業代ゼロ]
B --> C[プレイヤー業務継続]
C --> D[燃料消費増大]
D --> E[燃料計が赤]
プレイングマネージャーという状態の正体#
外から観察してきた限り、この状態を「充実感がある」と言える課長は、おそらく燃料計を持っていない。
プレイングマネージャーとは、雇われの算数で言えば「2つの仕事を1人件費で売らされている状態」だ。マネジメント業務(部下の育成、会議、意思決定、役員折衝)と、プレイヤー業務(設計、作業、客先対応)が同一の給与体系に押し込まれている。
管理職手当の相場は月3〜5万円程度のケースが多い(自社の辞令を確認してほしい)。その金額で、プレイヤーとして動く数十時間分の労働が追加で買われている。会社の帳簿では人件費を増やさずに生産能力を上げた算数になる。あなたの燃料計には、それが映っていない。
時間比率の自己診断#
今週1週間を振り返って、時間をどう使ったか棚卸しする。
マネジメント業務に分類されるのは、部下の1on1・査定コメント・会議のファシリテート・役員向け資料の調整、この4種類だ。プレイヤー業務は、自分が手を動かして作成・修正・客先対応した時間すべてが該当する。
両者の比率を出す。マネジメント:プレイヤー=何対何か。
私が話を聞いてきた課長たちは口を揃えて言う。「測ってみたら7割がプレイヤー業務だった」と。マネジメント専任という2.1%の層は逆の比率を持っている。あなたが感じる「管理職になったのに仕事が増えた」という違和感は、この数字が証明している。
H(燃料効率)= Result ÷ Energy で見ると、この状態は分母だけが肥大化していく構造だ。プレイヤー業務は成果物が目に見える分、際限なく積み上がる。マネジメント業務の成果は見えにくく、部下への投資は数ヶ月後にしか返ってこない。Result(マネジメント成果)は増えないまま、Energy(燃料消費)だけが増え続ける。
(詳しくはこちらの記事に書いた: プレマネの現実。両立をやめて「今月どっちに乗るか」を選ぶ燃料設計)
管理職手当という買い叩きの算数#
ここを直視しない限り、問題は解決しない。
会社はプレイヤー業務とマネジメント業務の両方を、管理職手当という一括払いで買い取っている。残業代が消えた分、どれだけプレイヤーとして動かせても追加コストはゼロだ。構造上、会社に「プレイヤー業務を減らすインセンティブ」は存在しない。
あなたが「プレマネは大変だ」と言い続けても、会社の算数は変わらない。上司が同情しても、権限の移譲・人員追加・プレイヤー業務の削減が伴わなければ、その場の共感で終わる。
「残業代が出ないのに残業時間が評価される」という矛盾を多くの課長が感じているのは、この構造から来ている。(残業代なし査定の矛盾を、先手の交渉で崩す算数)
逃げの一手:これ以上引き受けない交渉#
プレイヤー業務を削る交渉は、「大変です」という訴えでは動かない。数字で示す必要がある。
手順1: 時間比率を記録する(2週間)
マネジメント業務とプレイヤー業務の時間を、15分単位で記録する。感覚ではなく実測値を持つ。この記録が、次の交渉の根拠になる。
手順2: 「どちらを優先するか」を上司に確定させる
「プレイヤー業務に週◯時間使っている。マネジメント業務を適切に行うには、プレイヤー比率を現在の70%から40%以下に下げる必要がある。どちらを優先しますか」と問う。
この問いは上司を不快にさせる。しかしこの問いを出さない限り、あなたは「両方やって当然」という前提に同意し続けることになる。(「断れない課長」は性格の問題ではない。組織の構造から断る権利を奪われている)
手順3: AIで人間の手を削る
交渉が通らない場合の退路を持つ。AIで代替できるプレイヤー業務を特定し、人間が手を動かす量を削る。議事録・週次報告・定型メールはすでにAIに移管できる領域だ。浮いた時間をマネジメントに回す。プレマネ状態を所与の条件として受け入れず、燃料計を使って「今の比率は持続可能か」を問い直す。(裁量労働制で残業代ゼロの課長が、査定面談で先手を打つ算数)
まとめ:94.9%という数字は勲章ではない#
プレイヤー業務を引き受け続けた先に待つのは、買い叩きの完成だ。
あなたの今週の比率は、何対何だったか。
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本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。
