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部下にも裁量労働制の拡大が及ぶなら、みなしとの差は埋めずにひとまず人事へ渡せば足りる

目次

人事との打ち合わせの最後に、「来期、分析担当の子が裁量労働の対象に入るかもしれません」と付け足される。そんな日が、来てもおかしくない。あなた自身はすでにみなしの時間で働いていて、残業代の感覚はとうに薄い。そのうえで、部下の「みなし」と「実際」の両方を見る役まで回ってくる。

結論から言えば、差を埋めるのはあなたの仕事ではない。週1行で差を見て、開いたら渡す。その線を、対象が決まる前に引いておく。

flowchart TD
    A[裁量労働の拡大] --> B[みなしで賃金]
    A --> C[実労働で健康管理]
    C --> D[週1行で差を見る]
    D --> E[人事・産業医へ]

裁量労働制の拡大で、部下の時間は二本の物差しで測られる
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対象を広げる議論で名前が挙がっているのは、IT寄りの専門職だ。勤怠管理システムを売る会社のコラムが、報道や審議会の議論をもとに専門業務型への追加候補を整理している。並んでいるのは「AI・機械学習エンジニア、データサイエンティスト」「サイバーセキュリティの専門職」「高度ITコンサルタント(ERP導入、DX推進等)」などだ(出典: 裁量労働制の対象拡大はいつから?現行20業務との比較と企業が今から備える実務チェックリスト|「サポート型」クラウド勤怠管理システム「勤労の獅子」)。

ただし、コラムの時点では法案は未提出だった。中身も時期も、これから動く話だ。

動かないのは運用の形のほうだ。同じコラムは、裁量労働制では「みなし労働時間に基づく賃金計算と、実際の労働時間に基づく健康管理の2つの時間管理を同時に行う必要があります」と書く。給料はみなしで払い、体は実際の時間で守る。物差しが二本になる。

そこへ勤務間インターバル、深夜業の回数制限、臨時の健康診断といった健康福祉確保措置が乗る。コラムは「対象者が増えれば、これらの措置を管理する業務負荷も比例して増大します」と続ける。ただ、このコラムが話しかけている相手は人事・労務の担当者だ。

制度を決めない人の机に、二重管理の終端が置かれる
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制度を設計するのは人事でも、部下の毎日の働き方が見える位置にいるのはあなただ。労使協定を結ぶのも、みなし時間を決めるのも会社だ。それでも「最近遅くまで残っていないか」に最初に気づくべき人として、あなたが名指しされる。

私はこの位置を二重管理の終端と呼んでいる。設計には一度も呼ばれず、確認だけが最後に流れ着く場所だ。

居心地の悪い事情がもう一つある。コラムは対象職種を棚卸しする基準に、「業務の遂行方法について、上司が逐一指示を出しているか」を挙げている。部下に裁量があるかどうかの判定材料に、あなたの指示の出し方そのものが使われるわけだ。見張る役と、見張られる材料が、同じ席に座っている。

この位置に立つと、最初に浮かぶ手はだいたい決まっている。毎週部下に「今週どうだった」と声をかけ、長そうなら仕事を一部引き取る。だが、これは二つの理由で詰む。自己申告は「大丈夫です」に寄りやすい。そして引き取った分は、時間を数えられていないあなた自身の夜に流れ込む。

詰むのは、あなたの管理が甘いからではない。設計と運用が分かれていて、運用の終端に「どこまでが自分の持ち分か」の線が無いからだ。時間さえ守れば済むという拠り所が、記録の確認へ移っていく流れは、一般の残業の上限管理でもすでに始まっている。線は、誰かに引いてもらうのを待つより、自分で先に引いたほうが燃料が残る。

差の確認は週1回1行、申告ではなく勤怠の記録から取る
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持ち分の一つ目は、見る形を先に決めることだ。毎日は見ない。月曜の朝に5分だけ、対象の部下ごとに次の1行を見る。

◯/◯週|Aさん|みなし:協定の時間×出勤日|在社記録:勤怠システムの合計|深夜・休日:有/無|基準超え:人事連絡 済/不要

数字の出どころは、部下の申告ではなく勤怠システムの出退勤・在社の記録にする。コラムも、みなし時間とは別に「出退勤時刻や在社時間を客観的に記録する義務があります」と書いている。客観的な記録があるなら、あなたが部下に聞いて回る理由は無い。

深夜・休日の欄を独立させているのは、みなしの外側で動く項目だからだ。コラムは、深夜労働と休日労働には裁量労働制でも実時間ベースで割増賃金が要ると整理している。「みなし」だから関係ない、は「よくある誤解」だという。ここが「有」の週は、差の大小とは別に必ず残す。

勤怠システムからこの1行が出てこない会社もある。そのときに、あなたが手で集計を引き受けない。「この形で見たいので出してほしい」と人事に頼む。出力の仕組みを用意するのは人事の宿題で、あなたの持ち分は見るところまでだ。

差が開いたら、自分で埋めずに人事と産業医へ渡す
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持ち分の二つ目は、渡す線だ。差が開いた週にやらないことを、先に3つ決めておく。

  • 仕事を引き取らない 差を自分の夜で埋めると、記録の上では何も起きていないことになる
  • 「早く帰って」だけで済ませない 業務量が同じなら、時間は見えない場所へ移るだけだ
  • 数字を丸めない 整えた記録は、後で誰のことも守らない

代わりにやることは1つで、その週のうちに人事へ1行を送る。体調の話が絡むなら産業医にもつなぐ。コラムは「実労働時間がみなし労働時間を大幅に上回っている場合、安全配慮義務の問題が生じます」と書いている。安全配慮義務の判断は、課長一人が業務調整で片づけてよい種類のものではない。

どこからが「基準超え」かも、あなたは決めない。対象が決まる前に、人事へ次の1通を送っておく。

件名:裁量労働の対象者が出た場合の、実労働の確認方法について

〇〇さん
来期、当課で裁量労働の対象者が出る可能性があると伺いました。
運用が始まる前に、3点確認させてください。

1. 出退勤・在社の記録は、どの画面で誰が確認する前提でしょうか
2. みなし時間との差がどこまで開いたら、人事・産業医へ連絡すべきでしょうか。
   基準を文面でいただけると助かります
3. 深夜・休日の勤務が出た週の連絡先はどちらでしょうか

当課では週1回、差を1行で確認し、基準を超えた分はその週のうちにご連絡します。

私はこれまで、調子が悪そうな部下と1on1で話をして、産業医面談や傷病休職の側へ振ったことが何度かある。振り返ると、私がしたのは見立てではなかった。話を聞いて、判断できる窓口へ渡すところまでだ。時間の差もこれと同じで、数字に気づいて渡すところまでがあなたの持ち分になる。差の数字より先に顔色や返事の遅れが気になる段階なら、気になった様子をメモに残して産業医へつなぐやり方のほうが先に効く。

逃げの一手:基準が返ってこないなら、聞いた日付を残して終える
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人事から「現場でうまく見ておいてください」としか返ってこないこともある。そのときは、送ったメールと返信をそのまま残す。基準を求めた日付が残っていれば、差を抱えた判断はあなた一人のものではなくなる。1行の確認は続け、差が開いた週は基準が無いまま人事へ送る。判断を突き返されても、送った事実は残る。

部下本人から「この制度、外れることはできるんですか」と聞かれる日も来る。コラムの整理では、専門業務型でも本人の同意が必須で、同意撤回の手続きを労使協定に定めることが義務になっている。撤回した人を不利益に扱うことも禁じられている。申出先を人事に一度聞いておけば、あなたは制度の是非を語らずに、窓口の名前だけを返せる。

いちばん重いのは、記録そのものを整えるよう頼まれる場面だ。その場で断れない夜のために、丸めた勤怠に自分の名前を載せないための手順は別に書いてある。

まとめ:差は見るが、埋めない
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裁量労働制の拡大が部下に及ぶと、みなしと実労働の二重管理は、制度を決めていないあなたの机で終端を迎える。週1行で差を見て、開いた分は人事と産業医へ渡すところまでが持ち分で、差を自分の夜で埋める役は最初から引き受けない。

本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。

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続きはタイムラインに置いていく。

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NAE
著者
NAE
IT業界で休職し、年収2,000万まで戻した中間管理職。「この努力、燃料計算合ってる?」が判断基準。頑張れとは言わない。→ 経歴はこちら/なぜ相談すべきか

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