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研修後もAIを使いこなせないなら、判断は渡さず部下の懸案を3行に縮めさせればいい

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目次
消える課長の時間 - この記事は連載の一部です
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半日のAI研修で、議事録の要約とメール下書きの演習をひととおりこなした。翌週、あなたの机に積まれたのは部下の評価コメント、2つの案件のどちらを先に止めるか、上と下で食い違う要求の調整だ。どれもAIを開く場面に見えず、研修の資料はフォルダに入ったまま動かない。

flowchart TD
    A[AI研修] --> B[文書作成の型]
    C[課長の仕事] --> D[型のない判断]
    B -. 型ずれ .-> D
    D --> E[材料を3行に整理]

研修で覚えた使い方は、判断に追われる週に出番がない
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丹羽大規氏のnote「使いこなせないのは、若手ではなく課長だった」が、生成AIを導入した企業の管理職を対象にした調査を紹介している。生成AIを使いこなせていない層として最も多く挙げられたのは、新入社員でも一般社員でもなく、課長・リーダー職だったという。同じ調査では、活用業務として最も多く挙がったのが文書作成だったともある。

noteは調査名を書いていない。課長・リーダー職が最多という結果を一次資料から読んだ話は、研修のあと自分だけ手が止まる理由を追った記事に書いたので、ここで数字は繰り返さない。

この2つを並べると、ずれが見える。AIがよく馴染むのは文書作成で、研修の演習もそこに寄りやすい。あなたの机に積まれているのは文書ではない。議事録を数分で要約できるようになっても、どちらの案件を先に止めるかは何も決まらない。

研修が外しているのは、判断の仕事には型がないという点だ
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noteの著者は、文書作成を「すでに存在する型に沿って言葉を整える仕事」と書き、課長・リーダー層が本来担うのは「型のない判断」だとしている。例として挙がっているのは「部下の評価、優先順位の決定、上と下の間で板挟みになる調整」で、そこには「まだ定型の使い方が広まっていない」。

ここでは、このずれを「型ずれ」と呼ぶ。noteの言い回しを借りて、こちらで付けた名前だ。研修の型は文書の側にあり、燃料が減っているのは判断の側にある。型ずれのまま研修を何回受けても、判断の場面でAIを開く理由は生まれない。

だから使いこなせないことを、意欲や能力の問題として片付けなくていい。noteも結びで「彼らに合った使い方の型が、まだ用意されていないだけなのかもしれない」と書いている。欠けているのはあなたの習熟ではなく、判断の仕事につながる最初の1本の型だ。

ただし、判断そのものをAIに渡す話ではない。業務を10項目に仕分けてみると、板挟みの調整や部下との対話は「残る」側に入る(渡せる件数と残る件数を数えた記事で棚卸しした)。AIに渡せるのは、判断の手前にある材料の整理までだ。

判断はさせず、部下1人の懸案を3行に縮めさせる
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打つ手は1つ。次の1on1の前に、その部下の直近1ヶ月の懸案をAIに渡し、3行に縮めさせる。結論も評価も出させない。noteの著者も、課長層への研修は「判断の材料をどう整理させるか、部下との対話の準備にどう使わせるか」から入ったほうが手応えは早く返ってくるのかもしれない、と書いている。その入口を、自分の1on1で1回だけ作る。

渡すのは散らばった素材で、評価は渡さない
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素材は、すでに手元にあるものでいい。週報のその部下の行、チャットで相談された件、自分のメモの走り書き。1ヶ月分を整形せずにそのまま貼る。

貼る前に、社内で利用が認められたAIかを確かめる。名前は「Aさん」に、客先名は「X社」に、金額は「Y円」に置き換える。週報やチャットを1ヶ月分貼れば、こうした固有名詞も一緒に入るからだ。健康や家庭の事情、評価の点数は懸案そのものであっても入れない。漏れたときに取り返しがつかない情報で、その件は自分の頭の中で扱えば足りる。

以下は、部下Aさんに関する直近1ヶ月の記録の抜粋です。
懸案を3行以内に要約してください。

条件:
- 1行に1つの懸案。事実だけを書く
- 評価・原因の推測・助言は書かない
- 記録から読み取れないことは「記録なし」と書く

【記録】
(週報・チャット・メモの該当部分をそのまま貼る)

「評価・原因の推測・助言は書かない」の1行は外さない。外すとAIは「Aさんは主体性に課題があり」と書き始め、あなたの判断を先取りする。欲しいのは判断の材料であって、判断の代筆ではない。

3行が埋まらなかった部下に、聞く1問がある
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要約が3行に満たない、あるいは「記録なし」が出たら、それ自体が材料になる。1ヶ月分の記録から懸案が見えない部下は、問題がないのか、こちらに上がってきていないだけなのか、まだ区別がついていない。その回の1on1で聞く1問は、その区別に決まる。

私は1on1で込み入った準備をしない。まず相手の話を聞くところから入り、その場でその回の着地と次のアクションを組み立てるので、重い準備が要る回がそもそも無い。3行はその組み立ての足場であって、台本ではない。3行より先の準備は足さなくていい。

それでも当日の問いや進行まで用意したい部下がいるなら、記録が溜まってから次の段に進めばいい。前回のメモから台本まで作らせるやり方は、1on1の準備そのものをAIに渡す手順にある。あちらは書き溜めた記録が前提で、こちらは散らばったままの1ヶ月分を3行に縮めたところで止める。

逃げの一手:部下の記録を貼れない週は、自分の懸案で1回だけ試す
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社内ルールで部下の情報をAIに入れられない。あるいは今週は1on1が1本もない。そういう週は、素材を自分の懸案に替えればいい。自分のメモとチャットから今週の気がかりを集め、同じ条件で3行にさせる。

以下は私の今週のメモです。懸案を3行以内に要約してください。
評価・助言は書かず、事実だけを1行に1つ書いてください。
記録から読み取れないことは「記録なし」と書いてください。

(メモをそのまま貼る)

3行が役に立たなかったら、そこでやめていい。研修で覚えた議事録の要約に戻っても、失うのは貼って読む数分だけだ。判断の手前でAIを1回開いた記録は、手元に残る。

まとめ:型ずれは、判断の手前で埋める
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研修後もAIを使いこなせないのは、研修の型が文書の側にあり、あなたの燃料が判断の側で減っているという型ずれだ。判断はさせず、部下1人の1ヶ月分の懸案を3行に縮めさせる1回が、判断の側にAIをつなぐ最初の型になる。

本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。

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NAE
著者
NAE
IT業界で休職し、年収2,000万まで戻した中間管理職。「この努力、燃料計算合ってる?」が判断基準。頑張れとは言わない。→ 経歴はこちら/なぜ相談すべきか
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