火曜の朝会で、部長が新人の遅延について「そろそろ誰か言わないとね」と苦笑いした。
その「誰か」が指しているのは新人ではなく、私だった。
指摘の実行だけが、部長から私にそのまま流れてきた。
flowchart TD
A[上位者の指摘] --> B[若手への直言避ける]
B --> C[中間管理職へ付け替え]
C --> D[記録なき無茶ぶり]
「配慮の付け替え」という現象#
適切な指導まで「ハラスメントだ」と過剰に訴えられる現象は「ハラスメントハラスメント(通称ハラハラ)」と呼ばれている。管理職が萎縮し、必要な指摘を避けるようになる、という指摘だ(出典: 「ハラスメントハラスメント」が職場を壊している! 人事が今すぐ取るべき対策とは)。
だがこの回避は、指摘そのものを消さない。誰かが代わりに実行することになり、その先が断りにくい立場の中間管理職だ。私はこれを「配慮の付け替え」と呼んでいる。
配慮そのものは正しい。ただしそのコストは自然に消えるわけではなく、声を上げにくい相手へ、そのまま移動しているだけだ。
mentoが2024年に中間管理職1,075人を対象に行った調査では、68.0%が「マネージャーの負担が大きい」と回答した。負担が増えた背景として37.3%が挙げたのが「ハラスメントに気を付ける必要性が増している」だった(出典: 【ミドルマネージャーの実態調査2024】6割が「孤独」、8割が月1回以上「燃え尽き」を実感)。
なぜ中間管理職に集まるのか#
配慮の矛先が若手から外れる先に、中間管理職が選ばれるのには理由がある。評価権を持つ側にいながら、上司から見れば「まだ現場に近い側」、部下から見れば「言われても仕方ない相手」に映るからだ。
mentoの同じ調査では、孤独を感じる要因として「上司と部下との板挟みになっているため」を41.9%が挙げている。続く36.7%は「マネージャーとしての振る舞いが求められるため」と答えた(出典: 【ミドルマネージャーの実態調査2024】6割が「孤独」、8割が月1回以上「燃え尽き」を実感)。
板挟みは気分の持ちようの問題ではない。配慮のルールが素通りする位置に、構造として立たされているだけだ。上司・部下・横の3方向から同時に負荷がかかる状態は、週5分で切り分ける診断法にまとめた。
これは指導力やコミュニケーション力の不足ではない。配慮という名のコストが、声を上げにくい相手へ付け替えられているだけの話だ。
打つ手は「1行確認」を記録に残すこと#
指摘そのものを断るのは難しい。だが「誰の指摘を、誰が実行するか」を曖昧なまま引き受けるのはやめられる。
その場で実行者を1行確認する#
無茶ぶりが降りてきたその場で、実行者と責任の所在を1行だけ確認する。口頭でもチャットでもいい。確認する文言はこれで足りる。
承知しました。念のため確認ですが、これは○○さんへの指摘として、
私が実行する立場という理解で合っていますか?「はい」と返ってきた時点で、責任の所在は明文化されたことになる。
直後にチャットへ記録する#
口頭で確認しただけでは、翌週には「言った」「言わない」の話に戻る。その場でチャットに1行残しておく。
【指摘実行の確認】
対象: ○○さん
指示元: △△部長
実行者: 私
実行内容: 遅延について直接伝える
確認日: 8/16これは断ることではない。引き受ける条件を固定するだけだ。断るという行為自体に燃料がいるという構造があるなら、断らずに条件を先に固定するほうが安い。
逃げの一手は上司の上司へ差し戻すこと#
1行確認をしても、実行者があなたのまま変わらないことがある。指摘した相手から、1週間たっても本人への直接説明が一度もない場合がそれだ。
その場合は部下ではなく、指示を出した上司のさらに上へ差し戻す。理由は明確だ。評価権のない立場からの指摘は本人に届きにくく、同じことが繰り返される。
□□本部長
先週ご相談のあった○○さんの件、実行者を私のまま
1週間置きましたが、本人への直接説明が発生していません。
評価権のない立場からの指摘では定着しないと判断し、
△△部長からの説明に切り替えていただけないでしょうか。圧力は最初は小さく、断る理由を探しているうちに拡大する。どこで線を引くかを先に決めておく話は、服従実験の構造に書いた。
まとめ:配慮の付け替えは配慮ではない#
配慮の付け替えは、指導力ではなく、配慮のルール上あなたが対象外に置かれているだけの構造だ。1行の確認と記録は、その付け替えを可視化する最小コストの一手にすぎない。
本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。
査定に載らない組織仕事を振られたその日に、そのまま出せる定型文が3通ある。
→ 期待値コントロール定型文集(抜粋版)続きはタイムラインに置いていく。
