メインコンテンツへスキップ
  1. 記事一覧/

同じ内容で3回目の稟議を出しても通らないなら、死守額を先に確定する

目次

同じ稟議書を、今日で3回目書き直している。金額も体裁も直したのに、上長の反応はまた「もう少し詰めてから」だった。中身は変えていないのに、通る気配だけが遠のいていく。

提案の書き方を疑う前に、確かめておきたいことがある。決裁の場で、あなたの発言権は最初から低く設計されている

flowchart TD
    A[満額提案] --> B[却下]
    C[死守額+材料] --> D[相手が選ぶ]
    D --> E[通過]

三度目も同じ理由で止まる
#

却下の理由は毎回少しずつ違う。「根拠が薄い」「他部署の合意がない」「時期尚早」。だが変わっていないのは、こちらが毎回、満額のまま出し続けていることだ。

理由が変わるたびに、こちらは中身を作り直す。数字を足し、根拠を積み、体裁を整える。その労力は積み上がるのに、通過率は上がらない。

これは提案の完成度の問題ではない。決裁者が「どこまでなら認められるか」を一切示さないまま、可否だけを返しているからだ。

却下しても決裁者は何も失わない
#

結論から言えば、発言権の低さは提案の巧拙とは無関係だ。決裁者にとって満額の承認は、自分の判断責任を背負うことを意味する。

後で数字が崩れたとき、「なぜそこまで認めたのか」と問われるのは決裁者自身だ。一方、却下しておけば、その説明責任は一度も発生しない。

承認のコストは決裁者側にあり、作り直しのコストはこちら側にある。この非対称のもとでは、満額を丸ごと通すという選択肢はそもそも選ばれにくい。決裁者もまた、自分の上長に対して雇われの算数で動いている一人にすぎない。

決裁の場でこの噛み合わせを何度も見てきた。共通しているのは提案の粗さではなく、可否の一択だけを求めて出している点だ。役員が先送りや部分回答で決定を避ける型を使うのも、同じ危険回避の延長線上にある。

死守額を先に確定し、残りを交渉材料として渡す
#

満額を求める代わりに、先に二つを切り分ける。削るとこの提案自体が意味をなさなくなる一点を死守額と呼ぶ。状況次第で譲れる残りが交渉材料になる。

死守額は一つに絞る。予算なら最低ライン、人員なら最少人数、納期なら死守日、のどれか一つだ。複数を死守額として並べると、それはもう死守額ではなく満額の言い換えになる。

交渉材料は、削ってもいい項目を自分から先に出す。相手に「どこを削らせるか」を探させると、その分だけ判断コストが上がり、却下の口実になる。

この二つを、決裁者が選ぶだけで済む形にして渡す。

【死守額】この提案が成立する最低ラインは
〇〇です。これを割ると提案自体が成立しません。

【交渉材料】ここから先は状況に応じて
調整できます。△△か□□のどちらかを
削る形で進められます。

【依頼】上記を踏まえ、A案・B案の
どちらで進めるかご判断ください。

満額か却下かの一択は、決裁者にとって最も重い判断になる。A案かB案かの二択は、判断のハードルが一段下がる。削る候補がすでに示されているぶん、決裁者は自分で線引きを探す作業を負わずに済む。

死守額の切り分けは、巻き込まれる前に期待値そのものを小さく組み直す発想と同じだ。最初から満額を前提にしない。

死守額さえ通らないとき
#

死守額まで削った提案が、それでも止まることがある。そこで4回目を同じ形で出し続けない。

理由を一つだけ聞き、「次はいつまでに、何があれば判断できるか」を相手に決めさせる。期限をこちらから提案しない。決裁者に期限を握らせることで、放置の責任も相手側に残る。

死守額をさらに割った小さな承認を一つ取り、実績を作ってから出し直す段階承認に切り替える手もある。断りの文面を事前に用意しておく発想と同じで、粘る前に退路を先に決めておくと消える燃料が減る。

同じ理由で3回止まった提案を、4回目も同じだけの時間をかけて書き直す義務はない。

まとめ:稟議は説得ではなく配分の交渉だ
#

稟議が通らないのは、あなたの説明力の問題ではない。死守額を先に決め、残りを渡す配分に変えた瞬間、決裁者の仕事は可否の判断から選択の判断に変わる。

本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。

燃料はまだ残っていますか?

7問・1分で確認できる燃料残量チェックがあります。診断後、そのままコンサルの申し込みまで完結します。

→ 今すぐ確認する

査定に載らない組織仕事を振られたその日に、そのまま出せる定型文が3通ある。

→ 期待値コントロール定型文集(抜粋版)

続きはタイムラインに置いていく。

Threads @naeworkai X @naeworkai

NAE
著者
NAE
IT業界で休職し、年収2,000万まで戻した中間管理職。「この努力、燃料計算合ってる?」が判断基準。頑張れとは言わない。→ 経歴はこちらなぜ相談すべきか

関連記事