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協力会社のキーマン流出が続く年、SIer現場の穴埋め残業を止める線引き

目次

月曜の朝、協力会社の窓口から電話が入る。「先週まで設計を回していた者が、先方の都合で抜けまして」。あなたは予定表を開く前に、自分がその穴を埋めることをもう決めている。

私が話を聞いてきた課長たちは口を揃えて言う。「協力会社の人が抜けても、契約上の納期は動かない。だから自分が入るしかない」と。

flowchart TD
    A[協力会社離職] --> B[案件停止]
    B --> C[課長が代打]
    C --> D[残業で穴埋め]
    D --> E[燃料枯渇]

何が起きているか——中小下請けから中核人材が抜けている
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帝国データバンクの調査によると、2026年1-7月に判明した「従業員退職型」倒産は83件で、前年同期比+12.2%だった(前年同期74件から9件増)。賃上げ原資を確保できない中小零細企業から中核人材が流出し、事業が回らなくなるケースが増えている(出典: 「従業員退職型」の倒産動向(2026年1-7月))。

SIerの案件構造は多重下請けで成り立っている。自社が発注している協力会社の中で、同じ現象がいま起きていてもおかしくない。

キーマンが1人抜けるだけで、進捗が止まる案件は珍しくない。そのしわ寄せは、まず現場の課長に向かう。

なぜ穴埋めが課長の残業に化けるか——評価制度も採用予算も動かせない構造
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課長には協力会社の待遇を上げる権限も、増員の予算枠を新設する権限もない。動かせるのは自分の作業時間だけだ。

だから「自分がやれば済む」という選択肢に流れる。これは弱さではなく、雇われの立場で残された数少ないレバーが労働時間だからだ。SIer現場でAI活用が進まない外注構造と同じで、個別最適の積み重ねが個人の残業に吸収される。

問題は、この吸収に上限がないことだ。協力会社の穴を1社分埋められれば、2社目も同じように頼まれる。線引きがなければ、上司・部下・横の3方向から抜かれる燃料に、下請けという4方向目が加わるだけだ。

どうハックするか——遅延許容ラインと役員エスカレーション基準を先に決める
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全ベンダーの穴を一律に引き受ける前に、判定基準を2つだけ先に作っておく。トラブルの最中に基準を作ろうとすると、感情が判断に混ざる。

遅延許容ラインを日数で決める
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「協力会社の欠員による遅延が、何日までなら自分の残業で吸収し、それを超えたら止めるか」を数値で決めておく。目安は3営業日。これを超える遅延は、個人の残業では吸収しない基準にする。

役員エスカレーションの基準を決める
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遅延許容ラインを超えた、または代替要員が2週間以内に立たない。このどちらかに触れたら、その日のうちに部長・役員へ報告する。判断を仰ぐのではなく、事実として報告する。役員への反応を仕分けておく設計と同じで、基準は平時のうちに作っておく必要がある。

それでも回らないときの逃げの一手——納期交渉に踏み切る
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遅延許容ラインを超えても代替要員が立たないなら、残業で埋め続ける前に納期交渉に踏み切る。

これは敗北ではない。個人の残業で対応を続ければ、やがて課長が仕事を辞めたくなるのは必然なのだから。協力会社の人手不足は課長の管理不足が原因ではなく、組織が個人の性格のせいにしてきた同じ構造が根底にある問題だ。原因が下請け側の待遇にある以上、解決も待遇改善か納期の見直しでしか起きない。

納期交渉の材料は、遅延許容ラインを超えた日付と、代替要員の見込みの2つで足りる。「〇月〇日時点で協力会社の欠員が埋まらず、このままでは納期に間に合わない」という事実だけを、早い段階で発注元・上位者に伝える。

締め:穴埋めは恒久策にならない
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協力会社のキーマン流出は、今年になって急に増えた現象ではなく、今年最も件数が積み上がった現象だ。課長個人の残業は、その穴を塞ぎ続ける手段にはならない。

本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。

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NAE
著者
NAE
IT業界で休職し、年収2,000万まで戻した中間管理職。「この努力、燃料計算合ってる?」が判断基準。頑張れとは言わない。→ 詳しくはこちら

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