深夜、Uberが人員削減を伴う大規模な組織再編を発表したというニュースを読んだ手が止まる。
自分の役職名を思い浮かべ、真っ先に切られる側なのか安全な側なのか判断がつかない。だが判断材料は役職名ではない。消えるかどうかを決めるのは、あなたの成果が誰の手柄として記録されているかだ。
flowchart TD
A[組織再編] --> B[役職を見る]
A --> C[仕事を見る]
C --> D[帰属が曖昧]
D --> E[調整業務が消える]
何が起きているか#
Uberは2026年9月2日、全従業員の約10%に当たる約3,300人の削減を伴う組織再編を発表し、対象は管理職に集中していると報じられた(出典: Yahoo!ファイナンス「ウーバー、約3300人を削減する大規模な組織再編を発表 株価は小幅高=米国株個別」)。個社の一度きりの判断に見えるが、単発ではない。
海外の大手企業が管理職を狙い撃ちにする再編は、これが初めてではない。オラクルの人員削減とガートナーの予測についてはすでに書いた(オラクル2万人削減とガートナー予測が炙り出す、調整役という機能)。
共通しているのは、削られているのが「管理職」という肩書きそのものではないという点だ。肩書きが同じでも、仕事の中身によって残る人と消える人が分かれている。
なぜ起きるか#
組織再編の対象を選ぶとき、経営は個人の能力を精査している時間を持たない。見ているのは、その仕事の成果が誰の名前で記録されているかだ。
意思決定と実行には、結果に個人の名前がつく。承認した稟議、通した予算、決めた仕様。誰が決めたかが記録に残り、成果も失敗もその人に紐づく。
一方、調整と進捗確認には、結果に個人の名前がつきにくい。会議の日程を合わせた、部署間の連絡を取り持った、進捗を集約して報告した。うまくいけば「チームの成果」に溶け、失敗しても誰の責任か特定しにくい。
シニアマネージャー時代、調整業務に追われた四半期ほど査定コメントが薄くなる感覚を、私自身も味わったことがある。動いている実感はあるのに、記録には残らない。
再編で真っ先に切り落とされるのは、この成果の帰属が曖昧な仕事だ。誰の手柄かわからない仕事は、誰の損失にもならずに消せる。
成果の帰属を取り戻す2つの手#
燃料を残しながらこの構造に対応する動きは2つある。
まず、1週間の稼働を「意思決定・実行」と「調整・進捗確認」の2種類に仕分けて書き出す。承認や決定をした時間、部署間の連絡や日程調整に使った時間を、メモアプリに1行ずつ残す。1週間続ければ、自分の稼働のうちどれだけが誰かの名前になる仕事かが見える。
次に、意思決定・実行の成果だけを、毎週一文で上司に報告する。調整業務の経過報告はしない。判断した内容と、その結果だけを書く。
今週の決定: 外部委託先Bの契約条件を見直し、
納期リスクを2週間分前倒しで確保。この一文が積み重なると、上司の記憶に残るのは調整の速さではなく決定の内容になる。再編や異動の話が出たとき、真っ先に名前が挙がる材料が変わる。
この報告は既存の週次報告に上乗せする必要はない。フォーマットがあるなら、その先頭に一文足すだけでいい(週次報告そのものをAIに任せる手順は週次報告は5分で終わるに書いた)。
調整や進捗確認に時間を奪われるのは、管理職の可処分時間がそもそも調整・承認・研修に溶ける構造と同じ幹から出ている。意思決定の記録を残すことで、その逆流を可視化できる。
逃げの一手#
それでも、対象から外れる保証はない。仕分けを続けても再編の対象になることはある。
そのために、意思決定・実行の記録は社内評価だけでなく職務経歴書用にも残しておく。決めた内容、通した予算、判断の結果を日付つきでメモに残す。調整業務の実績だけで経歴書を埋めると、転職市場でも同じ「誰の手柄でもない」扱いを受ける。
通告が来る前にできる準備は、ポストオフ通告前にやる3つの算数にまとめてある。半年に一度、雇用不安を先に数字で計算しておく手順を使えば、通告のあとに慌てずに済む。
締め#
組織再編が消しているのは役職ではなく、成果の帰属が曖昧な仕事だ。意思決定の記録を自分の手で残しておくかどうかだけが、まだ選べる。
本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。
査定に載らない組織仕事を振られたその日に、そのまま出せる定型文が3通ある。
→ 期待値コントロール定型文集(抜粋版)続きはタイムラインに置いていく。
