時短勤務の同僚が16時に退勤したあと、残った案件の続きをやっているのはあなただ。育休から復帰した部下の引き継ぎ漏れも、気づけばあなたが埋めている。この作業に名前はない、査定シートのどの項目にも該当しないからだ。
flowchart TD
A[時短勤務者の穴] --> B[業務総量は不変]
B --> C[課長が無言でカバー]
C --> D[査定に反映されず]
誰かの時短は、誰かの残業になる#
私が話を聞いてきた課長たちは口を揃えて言う。「時短勤務の同僚を責める気はない。ただ、抜けた分の穴は誰かが埋めている」と。
その「誰か」は、たいてい課長自身だ。部下に振れば負荷の押し付けになる。かといって放置すれば納期が飛ぶ。結局、自分の残業時間で帳尻を合わせることになる。
サンリオの5%が示した、業務総量は減らないという事実#
ITmediaが2026年8月7日に報じたサンリオの事例では、管理職の5%が時短勤務を実現しているという。育児や介護と両立しながら管理職を続けられる制度として紹介されていた。
同記事が同時に触れていたのは、時短勤務者が増えても業務の総量そのものは減らないという運用の現実だ。誰かが時短になった分、その業務はチームの中の別の誰かへ移る。
この移動先は、たいてい断る権利を持たない人間に着地する。組織の結節点にいる課長は、上からの納期にも下からの相談にも押し返せない位置にいる(プレマネの構造はこちらに整理した)。時短勤務者のカバーも、この構造に吸い込まれる一例に過ぎない。
しわ寄せが査定に出ない理由#
カバー業務が評価されない理由は単純だ。査定シートには「誰の穴を埋めたか」という項目がない。非評価労働として扱われる仕事と同じ棚に、この肩代わりも並んでいる。
このカバー労働は、残業代が出ないのに残業時間が評価される二枚舌と根が同じだ。会社に都合よく数えられたり、数えられなかったりする。
誰が何をどれだけ被っているか、言語化する#
打ち手は一つだ。カバーした業務を、その場で記録に変える。頭の中の不公平感のままでは、誰も動かせない。
数字と固有名詞に変えた瞬間、それは交渉材料になる。記録の形式はこれで十分だ。
日付 / カバーした業務 / 本来の担当者 / 所要時間(分)
8/10 / A社見積もり確認 / 佐藤(時短) / 45
8/12 / 週次進捗の代理報告 / 佐藤(時短) / 201行30秒で足りる。2〜4週間続ければ、月あたりの肩代わり時間が数字で出る。
この数字を持って、次の1on1か査定面談で異動・増員の話を切り出す。感覚の訴えより、数値化した根拠のほうが動く。
逃げの一手#
記録をつけても、上司が「みんな助け合いだから」で流す場合がある。そのときは、その場で説得することを諦めていい。
数字はあなたの手元に残る。異動希望を出す面談の根拠にも、転職エージェントに稼働実態を説明する材料にもなる。会社の中で使えなかった数字は、会社の外に持ち出せばいい。
数字を社外へ向け始めた時点で、判断は「辞めるかどうか」の手前まで来ている。休職・降格・業務移管という可逆な札の並べ方を先に見ておけば、外に出る以外の手が残っているかどうかが分かる。
まとめ:不公平感は、数字にした瞬間だけ交渉材料になる#
時短勤務の同僚を責めても何も変わらない。変わるとしたら、あなたが被っている分を先に数字にしたときだけだ。
本記事は AI が下書きし、管理人が監修しています。
